こんにちは、理学療法士のヒロキです。
朝起きたとき、腰が重くて動き出すのがつらい…そんな経験はありませんか?
私自身、患者さんから「朝一番が一番つらい」という声をよく聞きます。
実はその原因、多くは寝ている間の腰回りのこわばりなんです。
今日は、我が家の猫から学んだ「腰をやさしく目覚めさせるストレッチ」をご紹介します。
その名も、**猫の伸びポーズ(キャットストレッチ)**です。
1. 朝の腰痛はなぜ起こる?
睡眠中は長時間ほぼ同じ姿勢が続くため、腰回りの筋肉や関節は動きが少なくなります。
さらに、寝ている間は体温や血流も下がるため、朝は筋肉が硬くなりやすい状態。
そんな状態で目覚めと同時に「ガバッ」と起き上がると、
硬くなった筋肉や関節に急な負荷がかかり、腰痛を引き起こしやすくなります。
特に腰椎周囲の筋肉(脊柱起立筋や多裂筋)はデリケートで、急な伸縮に弱いのです。
2. 猫はなぜ伸びをするのか?
朝の猫を観察すると、必ずといっていいほど背中を丸めたり、逆に反らしたりして伸びをします。
これは野生の本能で、寝ていた間に縮こまった筋肉や関節を、ゆっくり起こしてあげる動きです。
人間も同じように、起き抜けに“ウォーミングアップ”をしてあげれば、
腰への負担を減らし、朝の動き出しがずっと楽になります。
3. 朝の腰痛対策ストレッチ(猫の伸びポーズ応用)
ステップ1:四つ這いの姿勢
- 肩の真下に手、腰の真下に膝を置く
- 背中はまっすぐ、目線は軽く前に
- 首や肩の力は抜く

ステップ2:背中を丸める(猫ポーズ)
- 息をゆっくり吐きながら、おへそを覗き込むように背中を丸める
- 腰から首までを滑らかに丸め、背骨全体を伸ばす
- 腰の筋肉がじんわりと緩むのを感じながら、5秒キープ

ステップ3:背中を反らす(牛ポーズ)
- 息を吸いながら、胸を前に開き、腰をそらせる
- お尻を軽く後ろに突き出し、首も気持ちよく伸ばす
- 腰椎の前側がゆっくり伸びていく感覚を味わいながら、5秒キープ

ステップ4:5回ゆっくり繰り返す
- 呼吸は止めない
- 動きは急がず、背骨1本1本を動かす意識で
4. ポイントと注意点
- 痛みがある場合は無理しない:特に急性腰痛(ぎっくり腰)の直後は避けましょう
- 呼吸を止めない:酸素をしっかり取り込み、筋肉をリラックスさせます
- 勢いをつけない:反動をつけると筋肉や靭帯を痛める原因になります
5. 実際にやってみた感想
朝一番にこのストレッチを取り入れると、腰のこわばりがスッと軽くなり、
その日一日の動き出しが楽になります。
患者さんにもお伝えしていますが、「これをやらないと一日が始まらない」と言う方もいるくらいです。
まとめ
猫の伸びポーズは、朝の腰をやさしく起こす最高のストレッチです。
時間にしてわずか1〜2分ですが、毎日続ければ腰の調子は大きく変わります。
ポイントは「急がない」「呼吸と合わせる」「痛みがない範囲で」。
今日からぜひ、朝の新習慣に取り入れてみてください。
💬 ヒロキの一言
猫は本能で体を守る動きを知っています。
私たちも、猫のようにやさしく体を起こす習慣を身につけましょう。
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