目次
- はじめに
- リハビリに通う目的を整理しよう
- 理想的なリハビリ頻度は人によって違う
- 3-1. 怪我・手術直後の場合
- 3-2. 慢性的な痛みや機能改善を目指す場合
- 3-3. 高齢者の体力維持・転倒予防の場合
- 頻度を決めるときに考慮すべきポイント
- 通いすぎ・少なすぎのリスク
- 自宅リハビリとの組み合わせがカギ
- まとめ
1. はじめに
「リハビリって、週にどのくらい通えば良いの?」
これは患者さんからよくいただく質問のひとつです。
結論から言えば、リハビリに通う理想的な頻度は一人ひとりの状態や目的によって変わります。怪我の回復段階や生活背景によっても必要なペースは異なり、一概に「週〇回が正解」とは言えません。
本記事では、理学療法士の視点から、目的別の理想的な頻度や考え方をわかりやすく解説していきます。
2. リハビリに通う目的を整理しよう
まず重要なのは、「なぜリハビリに通うのか」という目的をはっきりさせることです。
- 怪我や手術からの回復を目指すのか
- 慢性的な腰痛や肩こりなどの改善を求めるのか
- 筋力低下を防いで元気に生活するためなのか

目的によって適切な頻度は大きく変わります。例えば、回復期は短期間で集中的に行うことが効果的ですが、慢性疾患では長期的に継続できるペースが理想です。
3. 理想的なリハビリ頻度は人によって違う
3-1. 怪我・手術直後の場合
骨折や靭帯損傷、人工関節手術後などは、週2〜3回程度の通院が一般的です。
理由は、回復の初期段階では可動域や筋力が大きく変化するため、短いスパンで評価・修正が必要だからです。
ただし、医師の指示や手術の種類によって制限があるため、まずは主治医・理学療法士のアドバイスを優先しましょう。
3-2. 慢性的な痛みや機能改善を目指す場合
腰痛・肩こり・関節痛など、長年抱えている症状に対しては、週1回〜隔週程度の通院が多いです。
理由は、セルフエクササイズとの組み合わせで効果を出すことが重要だからです。
頻繁に通いすぎるよりも、自宅での実践+定期的なチェックのスタイルが、生活に取り入れやすく長続きします。
3-3. 高齢者の体力維持・転倒予防の場合
高齢者の方は、筋力やバランス能力を維持するために週1回のリハビリがおすすめです。
特にデイサービスや通所リハビリを利用する場合は、**「運動の習慣づけ」と「見守り」**の意味合いも強くなります。
理学療法士が安全を確認しながら運動できる環境は、安心感につながります。
4. 頻度を決めるときに考慮すべきポイント
リハビリ頻度を決める際は、以下の点を考慮しましょう。
- 症状の重さ・回復段階(急性期か慢性期か)
- 生活習慣(仕事や家庭の都合で通える回数)
- 自己管理の能力(自宅で運動を継続できるか)
- 費用面(医療保険・介護保険の範囲内か)

無理のないペースを選ぶことが、結果的に継続と効果につながります。
5. 通いすぎ・少なすぎのリスク
- 通いすぎるリスク
→一時的に改善しても、依存的になりやすく「自分で治す力」が育たない。費用や時間の負担も増える。 - 少なすぎるリスク
→正しい動き方が定着せず、症状が長引く。誤った運動で悪化する可能性もある。

つまり、「自分でできる部分」と「専門家に任せる部分」のバランスが重要なのです。
6. 自宅リハビリとの組み合わせがカギ
理想的なリハビリ頻度を考えるとき、忘れてはいけないのが自宅での運動習慣です。
通院リハビリはあくまで「正しい方向づけ」をする場であり、実際の変化は日々の積み重ねで生まれます。
週1回の通院でも、毎日の自宅リハビリと組み合わせれば、十分な効果が期待できます。
7. まとめ
リハビリの理想的な通院頻度は、目的と生活スタイルによって変わるのがポイントです。
- 怪我や手術後:週2〜3回
- 慢性痛や機能改善:週1回〜隔週
- 高齢者の体力維持:週1回

大切なのは「継続できる頻度」を見つけること。
そして、自宅リハビリをうまく取り入れることで、少ない通院でも効果を最大化できます。
あなたにとって無理のないリハビリの形を、専門家と一緒に見つけていきましょう。
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