肩こりと腰痛は同時に起こる!意外な理由と予防法【理学療法士が解説】

ストレッチ・セルフケア

目次

  1. はじめに
  2. 肩こりと腰痛が同時に起こるのはなぜ?
  3. 意外と知らない!全身のつながり
  4. 日常生活での悪循環パターン
  5. 同時発症を防ぐための3つのポイント
  6. 今日からできる!簡単ストレッチ&セルフケア
  7. まとめ

1. はじめに

肩こりと腰痛――。

この2つは一見すると別々の症状のように思えますが、実は同時に発生するケースが非常に多いです。

理学療法士として患者さんを診ていると、**「腰が痛い人の多くは肩もこっている」**という事実によく出会います。

今回はその理由と、日常生活でできる予防法を解説します。

2. 肩こりと腰痛が同時に起こるのはなぜ?

① 姿勢の崩れによる連鎖

人間の背骨は首から腰までつながっており、どこか一部の姿勢が崩れると、ほかの部位にも影響します。

例えば、猫背になると首と肩は前方に引っ張られ、同時に腰のS字カーブも失われて腰に負担が集中します。

② 筋肉のバランスの乱れ

長時間同じ姿勢を続けると、肩周りと腰周りの筋肉が同時に硬くなります。

特に「背中の深い筋肉(脊柱起立筋)」は首から骨盤までつながっており、肩こりと腰痛を同時に引き起こす要因になります。

③ 血流・神経の影響

肩と腰は同じ動脈や神経の流れに部分的な共通点があります。

血流が悪くなると、両方のエリアで酸素や栄養が不足し、疲労物質がたまりやすくなります。

3. 意外と知らない!全身のつながり

身体は部位ごとに独立して動いているわけではなく、筋膜や神経で全身がネットワークのようにつながっています。

  • 足の筋肉が硬い → 骨盤が傾く → 腰に負担 → 背中が丸まる → 肩こり
  • 腰が痛くてかばう → 上半身の姿勢が崩れる → 首肩の緊張 → 肩こり

つまり、「肩こりだけ」「腰痛だけ」と症状を分けて考えるより、全体の姿勢や動き方を見直すことが重要です。

4. 日常生活での悪循環パターン

  1. デスクワークで猫背+腰丸まり姿勢
    → 腰の筋肉が硬くなり、肩は前に出る
  2. 長時間スマホ
    → 首前傾 → 背中丸まり → 腰に負担集中
  3. 運動不足
    → 筋力低下で姿勢保持できず、肩と腰両方に痛み

このようなパターンは日常の中で簡単に起こり、気づかないうちに症状を慢性化させます。

5. 同時発症を防ぐための3つのポイント

① 30分に一度は姿勢をリセット

立ち上がって背伸びや肩回しをすることで、血流と筋肉の柔軟性を保ちます。

② 体幹と肩甲骨周囲の筋肉を鍛える

体幹が安定すると腰の負担が減り、肩甲骨の動きも改善します。

③ 日常の動作で「左右差」を減らす

カバンを片側だけで持たない、足を組まない、スマホを同じ手だけで持たないなど、習慣を意識的に変えることが重要です。

6. 今日からできる!簡単ストレッチ&セルフケア

ここでは、肩と腰の両方に効くエクササイズを紹介します。

キャット&カウストレッチ

  1. 四つ這いになり、背中を丸める(猫のポーズ)
  2. 次に背中を反らす(牛のポーズ)
  3. ゆっくり呼吸しながら10回

効果:背骨全体の柔軟性が上がり、肩と腰の血流改善

肩甲骨寄せストレッチ

  1. 椅子に座り、背筋を伸ばす
  2. 肩甲骨を背中の中心に寄せるように肩を引く
  3. 5秒キープ×10回

効果:肩周りの筋肉の緊張を緩め、姿勢改善につながる

ハムストリングスストレッチ

  1. 椅子に浅く座り、片足を前に伸ばす
  2. 上半身を軽く前に倒す
  3. 20秒キープ×左右

効果:腰への牽引力が減り、骨盤の傾きを整える

7. まとめ

肩こりと腰痛は、別々の症状に見えて実は姿勢や筋肉のつながり、血流の影響で同時に起こることが多いです。

  • 背骨や筋膜は首から腰までつながっている
  • 日常の姿勢や動き方のクセが両方の痛みを悪化させる
  • 予防には姿勢リセット・筋力維持・左右差をなくす習慣が有効

理学療法士としての結論は、肩と腰は同時ケアが効果的ということ。

今日からぜひ、全身を意識した生活とストレッチを始めてみましょう。

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