目次
- はじめに
- 変形性膝関節症とは?
- リハビリの基礎
3-1. 筋力トレーニングの重要性
3-2. 関節可動域を保つストレッチ
3-3. バランス練習で転倒予防 - 日常生活で気をつけたいポイント
4-1. 階段や坂道の歩き方
4-2. 正しい座り方と立ち上がり方
4-3. 膝に優しい生活習慣 - リハビリと並行して行いたいセルフケア
- まとめ
1. はじめに
変形性膝関節症は、中高年以降の多くの方に見られる膝の代表的な疾患です。膝の軟骨がすり減り、痛みや腫れ、動かしにくさが生じ、日常生活に大きな影響を与えます。
しかし、「適切なリハビリ」と「日常生活での工夫」によって、進行を遅らせ、痛みを軽減することが可能です。本記事では、リハビリの基礎知識と、生活の中で気をつけるべきポイントを解説します。
2. 変形性膝関節症とは?
膝関節の表面を覆う軟骨がすり減ることで関節に炎症や変形が起こる状態を指します。加齢による変化が最も多い原因ですが、肥満・姿勢・過去の怪我も関係します。

初期は立ち上がり時や歩き始めの痛み、中期以降は階段昇降や長距離歩行が困難になり、進行すると安静時にも痛みを感じることがあります。
3. リハビリの基礎
3-1. 筋力トレーニングの重要性
膝を守るには、大腿四頭筋(ももの前の筋肉)やハムストリングス(ももの裏の筋肉)の強化が欠かせません。
代表的な運動は以下の通りです:
- 太もも前の筋トレ(セッティング運動):膝を伸ばした状態で太ももに力を入れ、5秒キープ
- 椅子スクワット:浅く座って立ち上がる動作を繰り返す
これらを無理のない範囲で継続することが、膝の安定性を高めます。

3-2. 関節可動域を保つストレッチ
膝の動きを硬くしないために、ふくらはぎや太もも裏を伸ばすストレッチが有効です。
毎日の柔軟運動は、膝の動きをスムーズに保ち、痛みの軽減につながります。

3-3. バランス練習で転倒予防
膝の痛みで歩行が不安定になると、転倒のリスクが高まります。
片脚立ちやバランスボードを使った練習は、筋肉と神経の協調性を養い、安全な生活を支えます。

4. 日常生活で気をつけたいポイント
4-1. 階段や坂道の歩き方
- 上りは痛みの少ない足から
- 下りは痛みのある足から
この基本を守ることで、膝への負担を分散できます。
4-2. 正しい座り方と立ち上がり方
低い椅子や床からの立ち上がりは膝に強い負担をかけます。
椅子はできるだけ高めを選び、立ち上がる際は手を太ももや肘掛けに添えてサポートしましょう。
4-3. 膝に優しい生活習慣
- 正座を避ける
- 長時間の歩行を控える
- 体重管理を徹底する
といった習慣が膝の健康維持に役立ちます。

5. リハビリと並行して行いたいセルフケア
リハビリ効果を高めるためには、セルフケアも欠かせません。
- 温める:入浴やホットパックで血流改善
- 冷やす:痛みが強い時や運動直後は冷却
- 適切な靴選び:クッション性のある靴は膝への衝撃を和らげる
これらを組み合わせることで、日常生活の質が向上します。
6. まとめ
変形性膝関節症は「治す」ことが難しい病気ですが、リハビリ+生活習慣の工夫で進行を抑え、快適な生活を送ることが可能です。
今日からできる小さな工夫が、将来の膝の健康を大きく左右します。
膝の痛みに悩んでいる方は、無理せず少しずつリハビリを取り入れ、日常生活の動作を見直してみましょう。
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