目次
- はじめに
- 高齢者リハビリの重要性
- 加齢による身体の変化とリスク
- リハビリの基本的な目的
- 筋力維持・向上
- バランス能力の改善
- 日常生活動作(ADL)のサポート
- 高齢者リハビリで取り入れたい基本運動
- 下肢筋力トレーニング
- バランス訓練
- 柔軟性ストレッチ
- 安全にリハビリを行うためのポイント
- 家族や介護者が知っておきたい支援方法
- まとめ
1. はじめに
高齢化社会が進む中で、「できるだけ自分らしく生活を続けたい」という願いは、多くの高齢者に共通しています。その鍵を握るのが**リハビリテーション(リハビリ)**です。
この記事では、理学療法士としての経験をもとに、高齢者リハビリで押さえておきたい基礎知識をわかりやすく解説します。
2. 高齢者リハビリの重要性
リハビリは、病気やけがの回復だけでなく、**「転倒予防」や「自立した生活の維持」**にも大きな役割を果たします。特に高齢者は筋力やバランス機能が低下しやすいため、リハビリを継続することが生活の質(QOL)の向上につながります。
3. 加齢による身体の変化とリスク
高齢になると、次のような変化が見られます。
- 筋力の低下(サルコペニア)
- 関節の可動域の減少
- バランス能力の低下
- 骨密度の低下による骨折リスクの増加

これらは転倒や寝たきりの原因となりやすいため、早期からの予防的リハビリが大切です。
4. リハビリの基本的な目的
筋力維持・向上
特に下肢筋力の低下は転倒に直結します。太ももやふくらはぎの筋肉を鍛えることで、歩行や立ち座りが楽になります。
バランス能力の改善
「つまずきやすい」「ふらつく」といった症状は、転倒リスクを高めます。バランス訓練で姿勢制御力を鍛えることが重要です。
日常生活動作(ADL)のサポート
「トイレに行く」「買い物に行く」などの日常生活を自分で行えるようにすることは、心身の健康にも直結します。

5. 高齢者リハビリで取り入れたい基本運動
下肢筋力トレーニング
- 椅子からの立ち座り(スクワットの代わりとして安全)
- かかと上げ、つま先上げ

バランス訓練
- 片足立ち(壁や椅子に手を添えて安全に実施)
- 軽いステップ運動

柔軟性ストレッチ
- 太ももの裏(ハムストリングス)のストレッチ
- 肩や背中の柔軟性改善ストレッチ

6. 安全にリハビリを行うためのポイント
- 無理のない範囲で少しずつ行う
- 体調不良時は休む勇気を持つ
- 転倒防止のため、必ず安定した環境で実施
- 医師や理学療法士に相談しながら継続する

7. 家族や介護者が知っておきたい支援方法
リハビリは本人だけでなく、周囲のサポートが欠かせません。
- 一緒に運動することで習慣化を促す
- 転倒しにくい環境整備(段差解消、手すり設置など)
- モチベーション維持のための声かけ
8. まとめ
高齢者リハビリで大切なのは、**「継続」と「安全」**です。
筋力・バランス・柔軟性をバランスよく鍛え、日常生活の質を高めることが、長く元気に過ごす秘訣です。家族や介護者も一緒に取り組むことで、安心してリハビリを継続できます。
「できることを無理なく続ける」ことを意識し、今日から少しずつ始めてみましょう。
掲載者情報
総合病院にて理学療法士として勤務し、
腰痛・肩の痛み・膝のリハビリを中心に、
これまで多くの患者さんをサポートしてきました。✨
このブログでは、理学療法士としての経験を活かし、
日常生活で実践できるセルフケアを、
わかりやすく発信しています。
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